|  HOME  |  金属材料選択の手引き1  |  金属材料選択の手引き2  |  プラスチック材料選択  |  特注・受注生産品サンプル  |  用語解説  | 

あ/

用 語 解 説 参 考
  
 アイゾット衝撃強さ  よく使われる衝撃に対する強さを表す単位。
 単位はJ/mまたはkgf・cm/cmなど。
 ノッチと呼ばれる切り込みを入れた試験片の片側を固定し、振り子型のハンマーで
 衝撃荷重を加えて試験を行う。計測は試験片破壊後、振り子がどの角度まで振り
 上がったかを測定、角度から計算して衝撃値を求める方法。
 圧 延  スラブと呼ばれる金属の塊を、ローラーで金属を延ばし目的の形状を得る方法。
 平板を製造する場合は円筒状のローラーを用い、
 表面に滑り止め模様の付いたデッキプレートを製造する場合は、
 ローラーに滑り止め模様を刻んだローラーを用い表面に模様を転写する。

 スラブが赤熱状態で圧延する熱間圧延と、常温付近で行う冷間圧延がある。
 アルゴン溶接  溶接とは、金属を溶かして金属同士を接合する方法です。
 大気中で金属を溶かすと大気中の酸素と、
 高温で活性化された金属が反応してしまい、健全な溶接部が得られません。
 一般的な棒溶接では、溶接時の高温で溶接棒からガスが発生し、
 溶融金属を大気から遮断し金属の酸化を防ぎながら溶接を行います。


 これに対し、アルゴン溶接は溶着金属そのものの成分の溶接棒を用います。
 タングステン電極の周りから保護ガス(アルゴンガス)を放出し、
 大気から溶融金属を遮断し溶接を行います。


 電極が細く、非常に精密な溶接を行うことが可能です。
 棒溶接では溶接出来ない金属も溶接することが可能です。
 ステンレス製品の重要部分、アルミの溶接方法として多用される。
 アルマイト アルミニウムは大気中の酸素と反応して、表面に非常に薄い酸化被膜を作ります。
この酸化被膜は時間をかけて0.1ミクロンくらいまで自然に成長していきますが、
非常に安定した物質でそれ以上の変化をしない性質を持っていて、
アルミニウムの表面を保護し、被膜内部の酸化を抑える働きをします。

この酸化被膜を人工的に厚く生成させた物をアルマイトと言います。
アルミ製品を硫酸またはシュウ酸の水溶液中で電気分解をして、
表面に生成した酸素が表面にアルミの酸化皮膜を作ります。
 安全率  強度計算を行う際に用いる数値。
 平常時に掛かる力を材料が破壊される力(応力)の何分の1に設定するかを表す。

 一般に数値が高いほど破壊しにくく、低くなると設計想定以上の力に対して弱い。
 例えば、建設に用いられる重機などは、常に激しい動きをし、想定外の力が
 掛かりやすいので、安全率は高く設定されているため重くなりがちである。

 航空機の場合は、軽いほど経済的なため、安全率は低めする傾向がある。
 インゴット  金属地金のことで、日本語で延べ棒ともいう。
 一般的に、インゴットのまま切削加工に用いることは少なく、
 熔解して鋳造に用いたり、各種合金の原料として用いられることが多い。
 インパクト成形  軟質金属を大きな衝撃力で圧縮して押し出し、底付きの薄肉パイプに成型する
 方法。
 ウィービング(ビード)  アーク溶接などでトーチを溶接線に対して左右に揺動させながら進む溶接方法。
 少ないパス回数(溶接回数)で多くの溶着金属を盛りたい場合に用いられる手法。
 ウェルドライン  樹脂成形において、金型内で溶融樹脂の流れが合流して融着した部分に発生する
 細い線。成型品に中空部などを形成するために、ピンやコアなどを設けてしまうと、
 その部分においては樹脂の分流が起きてしまい、その部分を回り込んだときに再び
 合流するためにウェルドラインが発生してしまう。
 エキスパンドメタル  板素材に切れ目を入れ、引き延ばすことにより菱形模様になった金網状の金属。
 階段の滑り止めやフェンスに利用されることが多い。
 エッチング  金属・樹脂・ガラス等の表面を薬品等により腐食させ、文字・模様などを付ける方法。
 ガラス表面をフッ化水素酸で腐食した物は、すりガラスと呼ばれているものです。
 エンプラ  エンジニアリングプラスチックの略称。
 名付け親はアメリカのDupont社で、1960年代にポリアセタールの金属代替用途を
 アピールする際に使われた名称。物理的性質からの具体的定義はあるものの、
 一般的には「高性能なプラスチック」として認知されている。
 応力腐食割れ  応力(材料に掛かる力)と電気化学腐食相互の作用で、亀裂が時間と共に成長し
 破壊に至る現象。ボルトのような部品は常に応力腐食割れを起こす可能性がある。
 金属の溶解によって破壊する狭義の応力腐食割れと、腐食で発生する水素が原因
 で破壊する水素脆性割れがある。
 押し出し成形  金型から原料を押し出すことによって棒材などの断面を形成する方法。
 プラスチックや金属材料その他、色々な材料の製造に用いられる。
 家庭で見られるもので似たものは、マヨネーズの絞り口が金型、マヨネーズ自身が
 押し出された材料に相当します。
 遅れ破壊  腐食性環境の中で材料に一定の応力をかけておくと、ある時間後に破壊する。
 これを遅れ破壊という。